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2023.11第81号

[2023.11.18]

 外来小児科学会での、埼玉医科大学の是松聖悟先生の講演内容をお伝えします。発達障害のお子さんとの関わり方についてのお話でしたが、日常の子育て中の困った!に対応するために役立つと思います。是非!
1、かんしゃくが起きた時
 不適切と感じる行動も、必ず理由があります。クールダウン後になぜ、かんしゃくを起こしたのか理由を聞いてあげましょう。
2、何度言ってもわからない
 耳からの情報処理が苦手な子は、目から入る情報が得意なことがあるので、絵の入ったチェックリストを作って、できたら好きなシールを貼る。多動の子どもは怒られても、冒頭しか聞いていないこと多い。
3、ほめ上手は子育て上手
 できたらほめる、減点法より加点法が伸びる。ほめ方がわからない時は「ありがとう♪」で代用。ほめ上手になるための練習として、職場の上司、部下、配偶者などの良いところを10個見つけてみましょう。「楽々かあさん」というHPに、お勧めの声かけが載っています。怒りたくなるけど、3秒は我慢してみましょう。
4、切り替えがなかなかできない
 あと〇回したら終わろうね、とか、タイマーを活用。早く〇〇したら、その後〇〇ができるよと。
5、引っ込み思案
 無理強いはしないで、ゆっくり慣れさせる。見通し、上手くいかなかった時の対処法を教えてあげる。
6、気が散りやすくて集中できない
 気が散る物のない環境で、集中できる時間内で。まず一つ達成しやすい目標を決めて達成する喜びを学ばせる。チェックシートにご褒美シールを。
7、成功体験ができるために、常にさりげない手助けを。途中まで手伝って、最後は自分でやらせると、子ども自身、達成感が味わえるのでお勧め。Small step up!=そのつど、超えることができる一段を用意してあげましょう!

 うーん、私も息子の子育て中にこのお話を聞いておきたかった〜。息子は多動傾向だったので、話は聞いていない、馬耳東風、怒ってもピンときておらず、余計イライラ〜の事が多かったです。でも、先生方や周りの人達は、苦手な点は上手にフォローしてくれて、良い点はほめるということをしていただいたので、助かりました。小学1年生の時の先生は「好きなシールを買ってあげて、できたら連絡帳にシールを貼ってあげて持ってきてくださいね」とアドバイスしていただきました。また、小学校3年生の時の先生は「落ち着きがなさすぎて、、」と相談したら、「でも足はとっても速いですよ!」とほめてくださいました。ちょっと困っている親子を見かけたら、声をかけてあげましょう。第3者は当事者より冷静に声かけができます。皆さん、よろしくお願いします。

~感染症情報~   地域で流行している感染症をお知らせします

 〇インフルエンザA型

9〜10月は大流行していましたが、最近は減ってきています。A型でも違う型が2種類同時に流行しているようで、A型にかかっていたお子さんが、また2週間後にA型にかかった例も。よって、1回かかっていても、予防接種は今からでも1回はお勧めしています。予防接種の発症予防効果は小児では60%前後ですが、重症化(脳症など)を防ぐ効果は大きいです。

〇溶連菌感染症

流行しています。発熱はない事もありますが、喉の痛みはやや強く、時には嘔吐や小さな赤い発疹を伴うこともあります。抗生剤が効果あり、飲んでから1〜2日で症状は良くなりますが、1週間前後、長めに抗生剤を飲まないと、合併症としてリウマチ熱(心臓の病気)や腎炎をまれに起こしますので、しっかり飲み切りましょう。

〇アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱、プール熱、はやり目)

少し流行しています。高熱のことが多く、喉の痛みが強く、目やにを伴うことが多いです。特効薬はなく、熱は5日〜1週間続くこともあります。喉越しが良い食事、水分補給が大切です。

〇コロナウイルス感染症

大人も子どもも、とても少ない状況が続いています。最近は、親御さんからの感染が時々見られます。

〜事務より〜   システム障害の対応訓練を行いました

近年、各地で自然災害が頻発しています。地震や水害の発生による停電(計画停電があるかも?)、機材トラブルがあった場合を想定し、システム障害発生時の訓練を行いました。先日、避難経路の確認や備蓄品の点検を始め、予約システムの停止時の受付、診察や処方、検査の手順、停電時の対応、復旧後の処理と、様々なトラブルを想定して訓練を行いました。
 特に診察では、何らかの障害によって電子カルテが機能しなくなると、過去のカルテの閲覧ができなくなる可能性があります。そのような場合でも、今飲んでいる薬、過去に飲んできた薬、副作用歴やアレルギー歴などが書かれた「お薬手帳」があれば、スムーズに薬を処方することができます。システムが復旧するまでは、処方箋を手書きで発行することができます。先日、参加した日本外来小児科学会でも「災害と医療」についての講演があり、実際に東日本大震災時では、臨時処方をする場合にお薬手帳を活用し、とても役に立っていることを学びました。いつ・どこで・どのような災害が発生するかわかりません。自分にできる「備え」として、いつもの診察の際もお薬手帳の持参をお勧めいたします。
 クリニックでは日頃より機材トラブルが起こらないように努めておりますが、今後もどんな時でも、落ち着いてしっかり医療が提供できるよう体制を整え、備えてまいります。

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