2024.7第85号
最近、多い便秘についてお話します。まず、便秘の定義は、便の回数が週2回以下、毎日出ていてもコロコロ、ごつごつのウンチ、排便時に痛みや血がでる状態です。良いうんちとはバナナ状で、トイレに落ちると崩れるような形です。おむつからポイっと簡単に捨てられるうんちは硬いということになります。硬いうんちがたまりすぎると、腹痛が度々起きたり、食欲低下につながりますので、便秘は放って置かない方がよいです。
そこで便秘の治療となりますが、薬の前に、まずは食事や生活習慣を見直すことが大切です。早寝早起きをしないと、朝寝ぼけまなこだと朝食をしっかりゆっくり取る時間が持てません。朝は忙しいですが、朝食にも野菜などの食物繊維を入れましょう。時々、夕食に野菜入れているので朝食はパンだけでもいいですよね?という質問を受けますが、毎食、食物繊維を入れてほしいです。うんちは食後、数時間で出来上がっていくので、毎食入れないと、硬いウンチが出来上がってしまいます。朝は忙しいですが、野菜を入れた味噌汁、スープ、作り置きの野菜料理、前日買ったお惣菜なら、数分で食卓にあがります。葉野菜が嫌いであれば、芋類、海藻、豆類でもOKなので、冷凍食品のお芋、納豆ご飯、海藻サラダでも。又、便秘のお子さんは偏食があることが多いですが、だからといって、おやつのようなもの(ドーナツ、メロンパン、チョコパンなど)をあげてしまうと、ますます偏食が進んでしまうので避けましょう。それから、お父さん、お母さん達の中には朝食は食べない、パン、コーヒーだけという習慣の方もいるかと思いますが、子ども達に食べるようにといっても親が食べないと、お子さんは「なんで、私だけ食べなきゃいけないの??」となってしまいます。家族で朝食をしっかり食べるようにしていきましょう。食事を変えていけば、薬もやめられることも多いです。便秘の解消だけでなく、朝食をしっかり取ることは日中の元気につながります。よろしくお願いします!!
~感染症情報~ 地域で流行している感染症をお知らせします
○手足口病
とても流行しています。夏風邪の一種です。迅速検査、特効薬はありません。小さいお子さんは口の中に沢山、水泡ができると高熱になり、食事・水分が取りづらくなります。喉ごしのよい食事、ちょっとずつの水分補給が大切です。手足、お尻にできる水疱はあまり痒みはなく、特別な塗り薬はありません。
○アデノウイルス感染症
目の充血、目やにのみのタイプ(はやり目)が主に流行しています。
○マイコプラズマ感染症
学童で少し流行しています。最初は熱の割に元気ですが、数日後に咳が目立ってきて、気管支炎、肺炎になることがあります。一部の抗生剤が効果があります。
※インフルエンザA型が少しみられます。コロナは親御さんがなっているとかかっているお子さんがいます。
~水分補給のポイント!~ を、お話します(看護師より)
胃腸炎が、今、少しはやっているのに加え、連日暑い日が続いています。
子どもは体重の70~80%を水分が占めています。
・嘔吐下痢が続いている。
・食欲がまったくない。
・夕食を食べずに寝たら、朝から元気がない。
・炎天下や高温の場所でのスポーツ等で、過度の発汗がある。
など、、でカラダがすぐに脱水状態になってしまうことがあります。
どうすればいい?
元気な時の水分補給は、水やお茶だけでも大丈夫ですが、脱水で弱ったカラダには失った水分とともに電解質(塩分)、糖分をバランスよく補給することがとても大切で、水やお茶だけではかえって状態を悪くする場合もあるので、注意が必要です。
子ども用のイオン飲料もいろいろな種類がありますので、子どもが飲めそうなものを見つけておくとよいでしょう。どうしても味を嫌がり、子供用のイオン飲料が飲めない場合は、ポカリスエット、アクエリアス、薄めたリンゴジュース、お味噌汁や野菜スープなど、塩分や糖分の入っているものを飲ませましょう。それでもだめなら、ゼリーやせんべい、クッキー、ご飯、食パンを少しずつあげましょう。
飲ませ方のポイントは口から点滴する気持ちで、少しずつゆっくりと!です。
受診のポイントです
脱水がすすむと病院での点滴が必要となることがあります。
以下の症状がある場合は、受診しましょう。
・水分がまったくとれない。
・ぐったりして横になっている。
・半日以上、尿が出ない。
・唇、舌が乾燥している。