2024.11第87号
もう、後2ヶ月弱で今年も終わりですね。最近、夏が長いので、やっと秋だ!と思ったら年末まで後少しになってしまうのか、それとも歳のせいで早く感じるのでしょうか??今年のかえで便りは今号が最終なので、今年は小児科として、どんな年だったのか、振り返ってみますと、去年から引き続き、感染症の流行が次から次とやって来た!年でした。コロナ禍中に、なりを潜めていた色々な感染症が出てくるのは予想されたことではありますが、去年は仕方ないとして、今年は、手足口病は第3波??そして現在流行中のマイコプラズマはしぶと過ぎます!!7月くらいから現れ始め、最初は抗生剤の効果があったのですが、最近は効かない例が少なくありません。マイコプラズマに効く抗生剤は数種類ありますが、第一選択はマクロライド系と呼ばれるクラリスロマイシン、アジスロマイシンなどです。それが効かない場合は、他の種類の抗生剤(ミノマイシン、トスフロキサシンなど)を使うことを考えます。しかし、ミノマイシンは副作用の点から8歳未満は使用できないこと、トスフロキサシンは耐性菌ができやすいことから、安易に使用しないようにと言われています。したがって、私は現在、マクロライド系の抗生剤が効かず、肺炎になった例に、ミノマイシンなどを使用しており、熱が下がってきて肺炎になっていない人には使用していません。また、どんな感染症でもそうですが、軽い風邪症状で終わることもありますし、マイコプラズマ感染症は通常は自然に治る病気なので、抗生剤は絶対必要ではありません。抗生剤の効果が充分でなくても、免疫細胞が働いてくれて、やっつけようとしてくれます。熱が徐々に下がってきていれば、水分補給をしっかり行い、様子をみましょう。熱が下がってきても咳は長引きますが、痰の中にマイコプラズマがいて、それを出そうとするために咳が出るので、咳を止めることはあまり意味がありません。しかし、夜ほとんど眠れないくらい咳がひどい時は受診してください。これから、インフルエンザも流行してきます。免疫細胞がしっかり働いてくれるように、日頃から食事、睡眠をしっかりとって、備えておきましょう!
~感染症情報~ 地域で流行している感染症をお知らせします
○マイコプラズマ感染症
主に、小学生で流行しています。
○手足口病
まだ流行しています。
○リンゴ病
流行が続いています。頬がリンゴのように赤くなり、手足は網目様に赤くなります。発熱はありません。痒みが強い時は痒み止めの薬を処方します。このような症状が出た時は既に人にうつす時期は過ぎているので、登園、登校はかまいません。
~「マイナ保険証」へ移行します~ 事務より
令和6(2024)年12月2日以降、従来の健康保険証は新たに発行されなくなり、「マイナ保険証」に移行していきます。
これまで、受付での保険証確認や個人情報の入力には時間がかかっていましたが、マイナ保険証を利用することで、手続きがよりスムーズに進むようになり待ち時間の短縮になります。また、過去のお薬情報や健康診断の結果を見られるようになるため、より正確な診断を行い、最適な治療の提案ができるようになります。他の医療機関で処方されたお薬の飲み合わせや分量を調整してもらうこともできます。
Q1:「マイナ保険証」ってなんですか?
現在の紙またはプラスチック製の健康保険証に代わり、マイナンバーカードに健康保険証機能を加えたものです。マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、ご利用登録が必要です。未登録の方でも当院に設置のカードリーダーで、初回の利用登録ができます。
Q2:「マイナ保険証」は毎回提示するのですか?
医療機関を受診する際には、健康保険証を提示しなければならないとされております。同様に、マイナ保険証も受診の際はカードリーダーでの読み込みをお願いしております(保険者の変更が無ければ月1回)。併せて、子ども医療証をお持ちの方は、カードリーダーで読み込みを行いますので、これまで通りご持参ください。
Q3:令和6年12月2日から、保険証は使えなくなりますか?
令和6年12月2日以降、従来の保険証の新規発行は廃止となりますが、1年間は現在のお持ちの保険証をそのまま使用できます。また、マイナンバーカードをお持ちでない方には医療機関で保険診療を受けられるよう、ご本人の申請によらず加入する健康保険組合などの保険者から資格確認書が発行されます。資格確認書はあくまで一時的な手段であり、長期的にはマイナ保険証の移行が必要となります。
※まだマイナ保険証をお持ちでない方は、ぜひ、マイナンバーカードの取得、マイナンバーカードの健康保険証利用登録をお願いいたします。