2024.第86号
最近子ども達で増えてきている肥満についてお話しします。当院でも大きくなって、風邪もあまりひかなくなり、久しぶり〜、強くなったね〜、あれ?だいぶぽっちゃりになった?と気づくお子さんが増えています。また、幼児期から目立つ例も増えています。肥満は大人でご存じのように、生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧)、いわゆるメタボですが、これらは動脈硬化をもたらし、脳卒中や心筋梗塞の発症の原因となります。まだまだその年齢になるまで、時間があるから大丈夫と思わず、幼児期からの予防が大切です。なぜなら、最近は若いうちからメタボになってしまう人が増えていること、体型へのコンプレックスから自信がもてなくなる、運動が苦手、嫌いになる、他人から言われて劣等感→不登校→ストレス、運動不足→ますます過食になってしまうこともあるからです。もちろん体質の要因もありますが、最近の増加の原因として、生活習慣、食生活の変化、運動不足があげられます。一旦、ついた生活習慣はなかなか変えられないので、早めの幼児期からの対策が必要となります。
耳タコですが、生活習慣は、やはり早寝、早起き、朝ごはんが大切です。早寝しないと早起きできない→朝ごはんが食べられない→元気に遊び回れず、運動不足→肥満という連鎖になってしまいます。また、短時間睡眠は重要な因子です。短時間睡眠は昼間の活動性の低下につながります。さらに、短時間睡眠により食欲を調節するホルモンバランスが崩れて食欲亢進が著明になる、食物の好みが変わる(甘い物、塩分の多い物を好きになる)という報告もあります。そして、スマホ・ゲーム時間の増加、最近の猛暑により、さらに外遊びの時間が減少してしまっていますが、家族でお出かけの時、車でなく、徒歩で行ける所は行く(駅の階段の登り降りも運動になります!近所へのお買い物も)など、家族で工夫してみましょう。私も暑さのために走る時間が減ってしまっていますが、その代わりに嫌いな掃除を少し丁寧にやったりして運動不足にならないようにしています。お子さんにも掃除のお手伝いをやってもらうのはどうでしょう?親子で雑巾がけ競争とか?(昭和ですね、、)。
そして食事ですが、成長期ですので、いわゆるダイエットは必要ありません。主食、副菜(野菜など)、主菜(タンパク質)をバランスよくとり、おかわりしたい時は主食ではなく、副菜にしましょう。汁物追加、お勧めです。また、高カロリー食品に要注意です!アイスクリームは少量でも高カロリーなので、毎日アイスはよくありません。これから、食欲の秋となりますが、家族みんなで生活リズム、食事、運動を見直してみましょう。
~感染症情報~ 地域で流行している感染症をお知らせします
○マイコプラズマ感染症
学童で流行しています。最初は熱の割に元気ですが、咳がひどくなり、気管支炎、肺炎になることがあります。一部の抗生剤が効果がありますが、咳はやや長く続きます。潜伏期は2〜3週間と長めです。
○手足口病
まだ流行しています。数種類のウイルスが原因なので、ひと夏に2回以上かかることもあります。手足だけでなく、お尻にも水泡ができることもよくあります。水泡はすぐには消えませんし、主な感染経路は飛沫感染ですので、食事が普段通りに取れるようになったら、登園・登校は可能です。
〜おすすめの絵本〜 スタッフのおすすめです♪
きみのことが だいすき さく・え いぬい さえこ
小さくてふわふわの動物たちが暮らす森。どんなことを話ししているのかな……。ちょっと覗いてみると、そこは優しさであふれていました。
「かなしいきもちはね、ふたをしなくていいんだよ。」
「だいすきだよ。」
たくさんの愛がつまったメッセージが綴られています。
つらい時、心細い時にそっと寄りそってくれる、心温まる絵本です。
ねずみのいもほり 作 山下明生 絵 いわむらかずお
七つ子のねずみたちは、お父さんと一緒にいもほり大会に出かけました。お父さんのお手製スコップはとっても便利。いもほり農園に向かう途中、ぴょんぴょん飛んだり、おしりに敷いてソリにしたり、でんしゃごっこやケーブルカーにも使えます。大会では一生懸命に掘って、ものすごく大きなおいもがとれました。ばんざーい、一等賞だあ! ところが、困ったぞ。この大きなおいもをどうやって運ぶ? ねずみたちは家で待っているお母さんに持って帰ることができるかな?